議会・活動報告

5 観光のまちづくり

令和3年度 京丹後市の市政運営に関する要望書を市長に提出しました

R2挨拶.jpg 今年に入って、新型コロナウイルス感染症が急速な勢いで世界中に拡大し、国内においても感染者は再び増加傾向にあります。京丹後市を取り巻く状況は、事業やイベント等の自粛などにより市民生活や地域経済に多大な影響を及ぼしています。

 一部、観光業などGoToキャンペーン等の影響により回復基調にありますが、生活的・経済的不安は払拭できず先行きは不透明であり、税収においても減少が懸念されます。

 合併特例債の再延長が決まり、京丹後市では庁舎整備の議論が進んでいますが、60年以上に渡り庁舎の位置を固定することになることから、特例債ありきではなく、合併後に先送りした新庁舎の位置に関する議論として、災害等への配慮、ICTやAIの活用、交通インフラの再整備、複合・合同庁舎など、あらゆる可能性を考慮し、長期的な展望の中での議論を重ねる必要があります。

 健全で持続可能な財政運営はもとより、市民が安心して暮らせるまちづくりのため、私の所属する丹政会から「令和3年度 京丹後市の市政運営に関する要望書」を中山市長へ提出しました。

 要望当日は、京都府商工会連合会の壮青年部長として商工会全国大会出席のため、残念ながら私は同席していませんが、自民党京丹後総支部が前市長との間で交わした政策協定をベースに、丹政会でアレンジしたものです。

 

【要望事項】

  1. 政策の優先順位とプライマリーバランスの堅持
  2. 持続可能な災害に強いまちのグランドデザインを示すこと
  3. 未来を展望した子育て支援と教育環境の充実
  4. 助かる命を助けられる医療ネットワークの構築に努めること
  5. 付加価値の高い産業の育成とそれを支える人材育成に努めること

以上、5点についての要旨は以下の通りです。

政策の優先順位とプライマリーバランスの堅持

 コロナ過、厳しい経済状況の中、市税収入の減少は避けられません。限りある財源を効果的に配分するためにも、政策の優先順位を明確にし、メリハリのある予算編成が必要となります。これまでの新しい事業へチャレンジするだけの「改革」から、市政全体を長期的に俯瞰した「経営」へシフトする必要があります。限られた財源の中で、喫緊に必要となる政策を確実に進めためには、次の視点で事務事業の廃止や縮小にも取り組まなければなりません。

  • (必要性) 既存事業をゼロベースで再検討。
  • (公共性) 行政が行う役割は終了していないか。
  • (適正化) 効率、効果、範囲の適正化の追求。

 また、公共施設利用料など合併以来、見直されていないことから、消費増税分は利用しない市民が負担するか、指定管理者が負担していることになります。受益者負担の適正化と公平性を担保することは、持続可能なまちづくりの源泉となります。

 合併特例債の期限を迎えることから、今後ますます市税徴収が重要になります。厳しい状況ではあっても、市長のリーダーシップにより職員一丸となって歳入の確保に積極的に取り組んで頂きたいと思います。特に、国・府からの支出金については、コロナ対策をはじめ、新しい制度や緊急対策など変化のめまぐるしい中、情報収集に努められ、制度を熟知した上でしっかりと活用して頂きたい。また、税・料の滞納徴収については、コロナ等の影響による市民生活の困窮により、さらに難しい状況となることは推測されますが、公平性確保の観点から、適切に対応されるよう強く求めたところです。

 

持続可能な災害に強いまちのグランドデザインを示すこと

 新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、ICTを活用したオンライン会議や在宅・分散勤務などが推奨され、働き方改革は大きく進展しました。こうした状況で、広大な市域を抱える本市の災害対応を考慮すると、新しい庁舎の在り方として、必ずしも集約化は有効ではないと考えます。

 人口減少が著しい地域にあっては、AI・IoTなどのイノベーションや旧町単位でおこなわれている小規模多機能自治なども踏まえ検討されるべきであり、既存施設の活用は、空き施設活用と地域拠点整備の一つとして有効であることは言うまでもありません。

 将来的には自治組織の再編や、更なる市町村合併の可能性も少なくありません。本市単独ではなく、一部機能が重複する府との調整による機能向上や公務能率の増進等に鑑み、国・府の出先機関との複合・合同庁舎についても検討すべきではないでしょうか。

 新市役所の在り方については、業務の効率化の観点だけではなく、以下についても配慮は不可欠です。その上で、総合的に検討された新たな方針を示すべく対応を期待したいと思います。

  • ◎ 災害を想定した地域拠点の整備と複合・総合庁舎方式などを含め検討
  • ◎ 災害を想定した幹線道路網計画の整備と用途指定区域の検討

 

未来を展望した子育て支援と教育環境の充実

 未来を担う子どもたちは京丹後市の宝であり、子育て・教育の支援や環境の充実は極めて重要です。一方で、子どもの健全な成長のためには、家族の絆や愛情は必要であり、乳幼児期は家庭で育むことを可能にするための社会環境の実現に努める必要があります。

 また、子育て支援については、子育て世代が安心して産み育てられるよう産前・産後支援の充実、仕事と家庭の両立の支援も重要となっています。

 こうした政策を進めていく上では、地域や市民、民間企業など官民協働で、市全体で「子育てを応援していく仕組みづくり」が大切であり、このことが「子育てするなら京丹後」につながると考えます。

 学校教育においては、新学習指導要領のもと「生きる力」の育成を進めていますが、社会に開かれた教育課程の実現に向けて、学校と地域の連携・協働は充分とは言い難く、地域の人的・物的資源の活用を一層進める必要があります。

 人口減少、グローバル化、AIによる技術革新などにより、職業の在り方や学びの在り方が大きく変化する中で、教科導入された英語教育、論理的思考を学ぶプログラミング教育、そしてICT教育はますます重要になります。

 特にICT教育は、コロナ禍によりGIGAスクール構想の1人1台タブレット端末の整備が前倒しで行われましたが、推進には大学との連携やICT支援員などの支援体制の充実が必要不可欠です。

 さらに、地域を知るための「丹後学」、丹後の食材を活かした「食育」、そして新学習指導要領にも明記されたESD(持続可能な社会の創り手を育む教育)を踏まえた「環境教育」などを推進することで、丹後で育った子ども達が予測不可能な未来に向かって「生きる力」を身につけさせることは、重要な使命だと考え、未来を展望した子育て支援と教育環境の充実を改めて求めたところです。

 

助かる命を助けられる医療ネットワークの構築に努めること

 京丹後市において、常勤医師の不足は深刻な状態にあります。全国的な医療スタッフの不足や地方では医療症例が不足することなどから医師から敬遠される傾向にあり、京丹後市単独の政策で医師や医療スタッフを確保することは困難です。

 常勤医師の地域偏在の解消には、京都府との連携は不可欠であり、課題解決に向けた取り組みに努めることと併せて、かかりつけ医・かかりつけ薬局の周知活用や市立病院を中核とする医療機関ネットワークと地域包括ケアの構築に努めることを求めました。

 

付加価値の高い産業の育成とそれを支える人材育成に努めること

 京丹後市の産業は、丹後ちりめんや間人ガニをはじめ、高い技術と品質管理で、ブランド化に成功し、民間活力によって高い付加価値を維持してきました。今後は、5GやSociety5.0など、新しい技術によって、産学官連携による人材育成と共に、付加価値の高い産品・製品づくりに戦略的に取り組むことが重要です。

 しかし、本市の基幹産業である機械金属業などにおいては、新型コロナウイルス感染症が世界的に蔓延し情勢が変化するなかで、今後の見通しがたたない状況となっています。事業の継続、雇用の確保そして産業を維持し発展していくためには、国・府・市が連携して、あらゆる手段を講じる必要があります。さらに、地域経済と市民生活を守っていくために、官民の協力と実働が必要となります。

 また、観光産業おいては、オリンピックを目前に訪日外国人観光客の集客を見込んでいた国の観光施策も大きく方向転換を強いられており、本市においても決して例外ではありません。GoToキャンペーン等の影響もあり回復の兆しはあるものの、先行きは依然不透明であり、新たな生活様式や価値観の変化など、コロナ対策に迅速に対応する必要があります。

 今後は、国の政策に注視しつつ、「ウィズコロナ」、そして「アフターコロナ」を見据え、本市が掲げる“旬”でもてなす美食観光を推進し、市内それぞれの地域の特色を活かしたブランディングを確立し、それらを連携させることで、まち全体の魅力を高めることが必要であると考えます。

 「京丹後市安全で安心な市民生活と観光立市のための新型コロナウイルス感染症等対策条例」で目指すように、「市民生活の安全、安心の確保」と「観光立市と安全、安心な観光推進」の両立を発展的・安定的に実現していくことを改めて求めたところです。

 

令和2年11月18日の市長要望
令和2年11月18日の市長要望

 

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2020/11/18 議会審査・活動   tanitsu-admin

民・官協働による地域マネジメントと観光推進体制(由布市)

由布市の概要

由布市は、大分県のほぼ中央に位置し、平成17年10月1日に、挾間町・庄内町・湯布院町の3町が合併して誕生した。

(面積319.32k㎡、人口約36,000人、世帯数15,000戸)

北部から南西部にかけては、由布岳や黒岳など1,000m級の山々が連なり、由布岳の麓には標高450mの由布院盆地が広がっている。由布岳、金鱗湖と由布院温泉、湯平温泉、塚原温泉の3つの温泉地が主な観光資源である。

 

 

視察概要

〔観光の現状〕

○ 年間約400万人の観光客が来訪

○ 観光消費額は年間約140億円

〔由布市観光の考え方、方向性〕

人と暮らしが織りなす“懐かしき未来”の創造

〜住んでよし、訪れてよし、原点回帰のまちづくり〜

○ 観光振興は、地域内外の交流や連携によるまちづくりを基本とし、大きく新しい価値を生み出す「総合産業」として期待

○ 観光基本計画は、各地域の持ち味を活かした魅力的な観光形成とともに、地場産業の連携による地域活性化のための共通指針として策定

〔由布市の観光推進体制の概要〕

5つの観点

1.官民の役割分担の明確化

2.広域の観光推進組織と各地域の観光推進組織の役割分担の明確化

3.各地域における観光協会と旅館組合の役割分担の明確化

4.地域として求められる観光機能の充実

5.観光部門を越えた総合性、観光総合産業の視点強化

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〔由布市まちづくり観光局について〕

(目的)

住んでよし、訪れてよしの「滞在型・循環型保養温泉地」を目指すとともに持続可能な観光まちづくりに貢献することを目的とする。

(組織体制)

組織運営

代表理事:行政代表として副市長、

民間代表として由布市観光協会(7団体連絡会)長

専務理事兼事務局長:法人職員1名

事業運営(15名)

専務理事兼事務局長:法人職員1名(再掲)

観光戦略部門:マーケティング・プロモーション・マネジメント等

(法人職員2名、行政派遣2名、民間派遣1名)

観光案内部門:観光情報の提供・旅行商品代理販売・宿泊斡旋

レンタルサイクル・手荷物預かり・手荷物集配送 等

(法人職員9名)

その他

顧問:由布市長、社員:代表理事2名(再掲)・監事1名、

賛助会員:観光協会5団体、旅館組合2団体

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〔由布市まちづくり観光局の経営理念・ビジョン〕

(経営理念)

私たち由布市まちづくり観光局は、世界に一つしかない由布の“未来”と由布で暮らす人、訪れる人、働く人の心豊かな“暮らし”“出会い”“夢”の実現に貢献します。

(行動指針)

人間中心、⒉企画創造、⒊魅力表現

(ビジョン)

効果的なマーケティングとプロモーションを通じて、地域の世界観を表現し、“由布の市場価値”を高める組織となることを目指します。

 

所 見

由布院のまちづくりの基本は、西ドイツのクアオルト構想にある。「最も住みよい“まち”こそ、優れた観光地である」との考えから、旅館の若手経営者3名が50日間ヨーロッパを視察し、民間主導で実践されてきた。こうして流れを汲む5つの観光協会、2つの旅館組合と市が、事務調整会議など、段階的な体制整備を経て、新たな官民組織として、(一社)由布市まちづくり観光局が平成28年に設立された。

由布市の観光推進は、5つの観点から整備しており、官と民との役割を明確化したうえで、これまでの地域毎に行っていたまちづくりや魅力づくりに加え、広域で行なった方が有意な事業を由布市まちづくり観光局の役割として明確化している。由布市観光協会もあるが、行政政策のご意見番として存在するのみで、各観光協会が、地域の観光まちづくりの推進を、旅館組合は、業界団体として地位向上・発展に向けた取組の推進を役割として明確化している。

行政は、「住んでよし」の視点から施策の企画・立案と評価・見直し並びに民間ではできない観光施設をはじめとするインフラ整備・管理を行ない、それ以外の施策の実施は、まちづくり観光局、各観光協会及び旅館組合等が担っている。今回、視察を行った由布市まちづくり観光局は、「訪れてよし」の視点からマーケティング・プロモーションといった観光戦略部門、観光情報の提供など観光案内部門を担っている。由布市まちづくり観光局の運営は、観光案内所としての機能を持つツーリストインフォメーションセンターの指定管理事業に加え、旅行商品の販売や宿泊斡旋、レンタサイクルなどの収益事業で運営されている。各観光協会は、地域の観光まちづくりの推進のための人件費(1名分)以外の補助を受けていない。

本市においては、合併以前は観光に関心のない地域にも同様に観光協会を設置し、市全域を統括する京丹後市観光協会としたことが、今日の混乱を招いている。由布市の観光は、それぞれの地域の特徴を活かし、それぞれの役割を明確にすることで、自立した事業を促している。広域的に行う事業を観光局が担っているが、指定管理や委託事業だけに頼ることなく、独自の収益事業があることが成功の要因のようだ。

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2019/03/20 視察調査   tanitsu-admin

未来へ、4つの提言(市長要望提出)

 謹んで新春の寿ぎを申し上げます。

 昨年は、2期目の折り返しの年。所属会派の丹政会(新人2名と元議長を含む4名の自民党議員で構成)の代表を拝命しました。9月定例会では、議会基本条例をはじめ、政務活動費条例、定員定数条例などを検証し、議会改革を進める議会改革特別委員会の委員長を拝命することとなりました。

京丹後市議会の目指す議会は、

① 市民に開かれた議会

② 市民参加を推進する議会

③ 市民に身近な信頼される議会

議会改革は、こうした理想とする議会の実現に向けてPDCAを回す議会の取り組みです。

 議会の一端を担う者として、未来を見据えた視点にも配慮し様々な提言を行って参ります。皆様のご指導ご鞭撻賜ります様、よろしくお願いいたします。

 

 

国は、今後の検討課題として、個々の市町村が行政のすべてを単体で担わなければならないという考え方を廃止し、組織間で有機的に連携するための方策づくりや、都道府県・市町村の2層制の柔軟化、業務プロセスの標準化・共同化などを挙げ、2040年頃の自治体の姿は、サービス・プロバイダーからプラットフォーム・ビルダーへと転換、住民が自らの意思で戦略的に構築など、自治体行政そのものが大きく変わるとしています。また、高齢・人口減少社会を見据え、生活圏に小さな拠点を形成し、ネットワークで周辺と繋ぐ「コンパクト・プラス・ネットワーク」という都市計画の考え方が示されています。

 本市でも、総合計画5つの重点項目など、様々な政策を展開しています。

地元有効求人倍率 0.98倍(H26) → 1.53倍(H29)

農業新規就業者数  15名(H26) → 39名(H29)
                   ※Iターン13名、Uターン15名、市内11名

漁業新規就業者数   9名(H26) → 49名(H29)
​                   ※自営型10名、雇用型7名

観光入込客数   176万人(H26) → 218万人(H29)

宿泊者数     35万人(H26) →  35万人(H29)

など、地域の経済状況は好転し、一定の成果も得ています。しかし、介護・福祉をはじめ、建設業、製造業などでも人手不足が新たな課題として現れています。一方で過度な東京への人口一極集中や働き方改革なども相まって、地方への関心が高まり、政策的にも地方への移行が始まっています。今後は、高速道路の延伸効果などインフラ整備が進み、テレワークの導入などで多くの仕事が、京丹後市でも可能になります。

 前例踏襲的な考えや既成概念に囚われるのではなく、技術革新や価値観の変化など、社会の変化に対応することで、人口減少に歯止めが掛かり、子どもたちが将来帰ってくる京丹後市を目指していきたいと考えています。そうしたことから、丹政会で毎年行う市長要望についても、国の動向や社会の変化も踏まえた新たな価値観で、次の4項目で行いました。

平成31年度市長要望
平成31年度市長要望

① 政策の優先順位とプライマリーバランスの堅持
② 未来を展望した子育て支援と教育環境の充実
③ 「観光のまちづくり」の推進に向けた組織体制の充実
④ 高齢・人口減少社会を見据えた新市役所の検討
(詳細は後述)

 政策の優先順位をつけてプライマリーバランスを堅持することを財政運営の基本としたうえで、様々な政策を効果的に展開する必要があります。いづれの政策にも、人口減少に歯止めを掛ける要素が不可欠です。

 「小中一貫教育」や郷土愛を育む「丹後学」、本市の豊かな食材を活かした食育など、他市に先駆けた取り組みに加え、地元の民間人材を教育の現場に登用するなど、地域に開かれた学校運営で、「京丹後らしさ」を織り込み、市内外に発信することが「京丹後で子育てしたくなるまちづくり」につながるのではないかと考えます。

 さらに「まちの魅力」を効果的に発信できるのは観光ではないかと考えています。しかし、既存の観光協会では、旧町域毎の「観光」への意識の違い。人材が定着しない状況など、十分に機能していません。一般的な史跡名勝を回るだけの観光ではなく、京丹後の農業や漁業、地域の産業も含めて、日々の暮らしが魅力的であること。丹後を訪れると「人生が豊かになる」そうした仕掛けを事業者が主体的に取り組めるようなマネジメント力や体制整備が重要にまります。

 今の庁舎再配置は、「箱」としての庁舎をどうするのか、というものです。当然、既存施設を庁舎として活用することは、負担軽減や、空き施設の利用の観点からも否定するものではありません。しかし、合併以来「市民局機能を含めた将来の市役所の在り方がどうあるべきか」という課題は、議論されないままです。冒頭にも書きましたが、2040年頃には自治体の在り様が今とは大きく変わっているかもしれません。高齢・人口減少社会に必要なパラダイムシフトを見据え、将来的な新市役所の在り方について調査研究し、新たな方針を示す必要があると考えています。

 人口減少に歯止めを掛けることは必要不可欠であり、一定の人口を維持することでに生活圏を形成することができます。ところが、これまで公共投資を控え、リーマンショック以降、製造業でも技術者を育成することが難しい状況になってしまった。その結果として豪雪や豪雨災害に対応できる企業や人材を失い、「京丹後には仕事がない」という先入観が広まり、若い人達が帰って来ない状況が続き、地域が疲弊する悪循環が起きているのではないでしょうか。行政として、公共投資など一定の将来見通しを示すことで、地元企業が人材育成のための雇用意欲を喚起する必要があると考えます。そして、市民一人ひとりが「まちの魅力」を再認識すること、それを子ども達に伝え、そして発信することで、人口減少に歯止めを掛けることができるのではないかと考えます。

 子ども達が都会に夢見て京丹後を離れることは自然なことですが、多くの子ども達が「いつか故郷の役に立ちたい」という気持ちを持っているのも事実です。わが子には「いつか帰って来い」と言って欲しいと思います。自戒の念を込めて。

 

市長要望【概要】

  1. 政策の優先順位とプライマリーバランスの堅持

厳しい経済状況の中、税収の減少は避けられない。限りある財源を効果的に配分するために、政策の優先順位が明確にして、メリハリのある予算編成と、「改革」から「経営」へ軸足を移した新たな行政経営が必要である。

喫緊に必要となる政策を確実に進める上でも、事務事業の廃止や縮小を次の視点で積極的に検討されたい。

① 既存事業をゼロベースで再検討。         (必要性)

② 行政が行う役割は終了していないか。     (公共性)

③ 効率、効果、範囲の適正化の追求。       (適正化)

地方交付税の逓減など、自主財源の乏しい本市にとって歳入確保は難しい課題である。

国・府からの支出金については、新しい制度や緊急対策など変化のめまぐるしい状況であるが、情報収集に努められ、制度を熟知した上でしっかりと活用され、市役所一丸となって歳入の確保に積極的に取り組んで頂きたい。

  1. 未来を展望した子育て支援と教育環境の充実

未来を担う子ども達は本市の宝であり、本市が目指す「子育て環境日本一のまち」の実現には、子育て・教育の支援や環境の充実が重要である。

学校教育においては「生きる力」の育成を進めているが、学校・家庭・地域の連携は十分とは言い難い。教科化される英語、必修化されるプログラミング教育において民間の登用なども検討、地域の優れた資源である人材を教育現場に取り込むなど、門戸を広げることも必要である。

「小中一貫教育」や郷土愛を育む「丹後学」、本市の豊かな食材を活かした食育など、本市にしかできない特色ある教育は、引き続き進め、国が極めて重要と位置づける環境教育についても、他市に先駆けた取りくみをしていただきたい。

子育て・教育の充実に「京丹後らしさ」を織り込み、市内外に発信することが「京丹後で子育てしたくなるまちづくり」つながると考える。

  1. 「観光のまちづくり」の推進に向けた組織体制の充実

今や「観光」は国の基幹産業として位置づけられ、2020年のオリンピックを見据え、全国的に様々な取り組みがなされている。本市においても、持続的な経済発展のための京丹後市観光立市推進条例のもと「旬でもてなす観光のまちづくり」を掲げ、様々な政策に取り組み、海の京都DMOとの連携で広域的な観光圏の形成が進められている。

京丹後市観光協会おいては、域内支部の「観光」への意識格差が大きく、課題解決に対するマネジメント能力の不足が顕在化、組織運営にも影響している。

本市の「旬でもてなす観光のまちづくり」の推進のためには、それぞれの地域の自主・自律性を尊重しつつも、市域全体としてマネジメントできるよう民間企業からの登用や職員派遣も含めて、京丹後市観光協会の体制を大きく見直す必要があると考える。

  1. 高齢・人口減少社会を見据えた新市役所の検討

国においては、AI・ロボティクスなどを活用する「スマート自治体」や公・共・私が相互に協力関係を構築する「プラットフォーム・ビルダー」など新たな自治体行政の基本的な考え方が示された。都市計画においては、生活圏に小さな拠点を形成し、ネットワークで周辺と繋ぐ「コンパクト・プラス・ネットワーク」が示された。

将来の新しい市役所の在り方については、本市単独ではなく広域的な地域の将来像、AI・IoTなどのイノベーションも踏まえ、検討されるべきであり、一部機能が重複する府の施設(広域振興局など)も同様とである。人口減少が著しい地域にあっては将来、更なる地域合併の可能性は少なくない。府と市が一体となり利便性の向上、公務の能率の増進を鑑み、合同庁舎の実現に向けて検討すべきであり、京都北部地域での地理的優位性が担保できるものと考える。

既存施設を庁舎として活用することは、負担軽減や、空き施設の利用の観点からも否定するものではない。しかし、市民局機能を含めた本庁舎整備をどうするべきかは課題である。さらに、高齢・人口減少社会に必要なパラダイムシフトを見据え、将来的な新市役所の在り方について調査研究し、新たな方針を示す必要がある。

 

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2019/01/01 議会報告WEB版   tanitsu-admin
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