議会報告

輝く地域の創造へ、持続可能な6地域の未来戦略は

 今から14年前、生活圏の拡大、少子高齢化、住民ニーズの多様化、地方分権など、そうした社会情勢を背景として、旧6町それぞれの地域が有する資源を共有し、一体となることで、住民福祉の向上と市全体の均衡ある発展を目指して、平成16年4月に旧6町(峰山町、大宮町、網野町、丹後町、弥栄町、久美浜町)が、合併し京丹後市が誕生しました。

 合併以来、様々な団体が統合され、施設も一体化や集約化などが図られてきました。しかし、それぞれの地域にあった「役場」という中心拠点を失ったことで、流動化が起こり、地域の活力も失われつつあるように感じています。

 今一度、原点に立ち返って、それぞれの地域で主体性をもって、持続可能な地域づくりをすることが必要であり、その為には、6地域それぞれの拠点を再生し戦略的に取り組む必要があるのではないか。というのが、私の課題意識です。

 9月の一般質問では、「輝く地域の創造へ、持続可能な6地域の未来戦略は」と題して、以下4つの視点で、改めて三崎市長の考えを質しました。

「子どもたちが戻ってくるまち」づくりができないか

 「京丹後市のまちづくりに関するアンケート」が、市内中学3年生を対象に行われた。子供たちの素直な気持ちが表れたアンケート結果を地域ごとのまちづくりに活かせるのではないか。

現行の庁舎再配置について、どのように考えているのか

 前計画も含め現行の庁舎再配置計画は、行財政改革のもと経費節減や行政事務の効率化などを目的として「合併特例債の期限」を前提に進んでいるが、地域拠点である市民局の在り方についても、合わせて議論する必要があるのではないか。

将来のまちづくり拠点の在り方は、どうあるべきか

 当初予算の付帯決議では「魅力あるまちづくりの視点での将来の本庁舎の在り方」として議論が必要と指摘した。庁舎を建設すると約60年もの長期に渡りその位置が固定される。魅力あるまちづくりを進める上での拠点としての庁舎の在り方という視点で議論が必要ではないか。

〔 詳細については、以下に記載しています。〕

「子どもたちが戻ってくるまち」
       づくりができないか

アンケート結果.jpg 市内中学3年生539名全員を対象に「京丹後市のまちづくりに関するアンケート」が行われた。その回答が地域によって違い大変興味深い。子ども達の素直な気持ちが表れている。

 アンケートの記述の中で、住み続けたい理由としては大きく3つに区分されます。

  1. 純粋に地域のことが好き
  2. 都会に比べての住みやすさ
  3. 自分たちが育った地域へ貢献したい
  • 今、地域に支えられているので、恩返しのために仕事をしたいから
  • 自分を育ててくれた町を次は自分達で支え、守っていきたいから
  • 大人になっても地域貢献したいから

全体では、9割を超える子ども達が地元への愛着を持つ一方で、好きだが住み続けることを望まない子ども達が半数いる。しかしその理由は、「夢を実現させるため」、都会へ憧れ、見聞を広げたいなど、子どもたちが未来に夢や希望を持っている様子も伺える。

 京丹後市では、平成28年度から市内全中学生を対象として、京丹後市の理解を深め、郷土への愛着と誇りを育てる「丹後学」を行っている。電子黒板の導入に合わせ、ふるさとの魅力発信映像を制作し、地域の強みや魅力を企業や人、自然環境などに焦点を当て本市の魅力を伝えている。

 アンケートの結果を共有しながらどう生かすのかは地域の中で考えて頂く必要があるが、「自分たちが育った地域へ貢献したい」という子ども達の気持ちを大切にしたい。人口減少に歯止めを掛けるために移住政策ばかりに目が行くが、こうした子ども達は、将来必ず帰ってくるという事も忘れてはいけない。

 

現行の庁舎再配置について
    どのように考えているのか

 前計画も含め現行の庁舎再配置計画は、行財政改革のもと経費節減や行政事務の効率化などを目的として「合併特例債の期限」を前提に議論が行われてきた。本来、庁舎整備については、住民の利用に最も便利であるように、交通の事情、他の官公署との関係等について適当な考慮を払わなければならない。このことは地方自治法第4条にも記載されてる。庁舎再配置は、地域拠点である市民局の在り方についても、合わせて議論する必要がある。

 また、総合計画(市内都市機能構想図)や都市計画マスタープランの元となった京丹後市まちづくり計画骨子案には、地域別のまちづくり方針として、6町域それぞれの合併後のまちづくりの方向性が示されていた。持続可能な地域づくりのためには、それぞれの地域で主体性をもって取り組む。と同時に、まちづくりはソフトとハードの整備を両輪として検討する必要がある。

 

【Q1】地域拠点としての市民局の在り方はどうか

【A1】地域や市民の身近な窓口として市民局は維持

 弥栄町と丹後町の市民局には、他の団体やNPOが入り多用途での利用があり、網野市民局は、「らぽーと」にあり多くの方が利用する施設となっている。また、久美浜庁舎は、社会福祉協議会のほか、地域公民館と図書室を設置する。これは、新しい地域の拠点として市民局と地域公民館が地域の状況を共有し、連携して持続可能な地域づくりの支援に取り組むモデルになると考えている。

 本年度から機構改革により、市長直轄的な組織として、市長公室を設け、その部署に市民局を置き、より地域の声が聞こえ、市の施策が伝わりやすい体制を整えた。海岸沿いの町で特に人口減少が進み、旧町毎の人口動態をはじめ、事業所や店舗の立地など街の様子に差が出てきている。このような地域の実情を意識しながら、様々な施策を地域の均衡ある発展や持続可能な地域づくりに結び付けていかなければならない。合併特例債の再々延長が確定し、今後の庁舎再配置や市有施設の活用等に係る事業の推進につきましては、地域の皆さんの想いも十分に聞かせて頂いて、慎重かつしっかりと進めていきたい。

 

【Q2】現行計画のスケジュール延長は考えていないのか

【A2】一定時間をかけることは可能

 当初予算では、増築棟を建てず、既存施設を使う方向で、ひとまずは認めて頂いた。

 庁舎再配置事業で、旧五箇小学校改修事業(書類保管等)、旧峰山幼稚園駐車場整備事業(職員駐車場)で整備して活用したい。網野庁舎の取り壊しについては、網野町区長連絡協議会で「今後の跡地活用のためにも早めに取り壊してほしい」ということでご理解いただいた。これらはスケジュール通り進めていきたい。それ以外の庁舎整備については、庁舎機能として当面の安全対策が出来たことから一定の時間をかけることは可能だ。

 合併特例債の再延長によって、平成36年度まで有利な財源が活用できることになった。発行可能額に一定の制約がある中で、最終処分場の整備や市民生活向上のための基盤整備等も求められている。財政規律を確保しながら、どれくらいの額をどのような事業に活用できるのか早急に検討する必要がある。合併特例債期間中の全体事業の中で、新たな事業との整合性も合わせて、庁舎再配置整備も検討する必要がある。

 

【Q3】持続可能な地域づくりのためにソフトとハードの整備はどうか

【A3】小さな拠点と小規模多機能自治を合わせて地域づくりを進めたい

 小規模多機能自治の取り組みは、各集落の自治機能の良いところを残しながら、担い手が不足している集落自治の補完を目的とした新たなコミュニティを形成することで、持続可能な地域づくりを進めていくもの。課題解決型の取り組みや地域が元気になる取り組みが行われるよう、小学校区を単位として、既存の連合区や協議会をベースに、女性や若者も参画して、新たな単位でコミュニティを形成する。集落の規模や状況が様々であることから、地域の自主性や自律性を尊重しながら検討する必要がある。

 一方、地域別のまちづくり方針や地域拠点などについて、人口の急激な減少や高齢化といった背景の中で、安心して暮らせる生活環境や地域づくりを実現していくことが大切であり、国が示す小さな拠点の考え方がある。概ね小学校区の範囲で買い物や医療福祉などの複数のサービスを地域の拠点となるところへ集め、周辺の集落との交通手段を確保して、安心して暮らせる生活圏を形成するといった考え方だが、課題も多く容易ではない。

 いづれにしても、地域で安心して暮らしていくために、小学校区や公民館単位くらいのコミュニティエリアにおける地域づくりを小さな拠点の考え方のハード整備的な部分、小規模多機能自治というソフトの観点を合わせて議論していくことが大切である。

 

将来のまちづくり拠点の在り方は、
         どうあるべきか

当初予算の付帯決議では「魅力あるまちづくりの視点での将来の本庁舎の在り方」として議論が必要と指摘した。
 前計画の増築棟建設では、長期に渡り庁舎が固定されることについて十分な議論は無かった。現行の計画においても既存施設を活用するとしているが、魅力あるまちづくりを進める上での拠点整備としての庁舎という視点はない。時代が激変する中で、長期的な展望を持つことが難しいが、庁舎は、一旦建設されると約60年もの長期に渡りその位置が固定される。

 福井商工会議所では、「県庁・市役所の移転・再配置に関する報告 ~2050年の福井を見据えた夢のある行政庁舎を目指して~」という独自の報告書をまとめた。

社会インフラのイノベーション

『2050年にはITの活用が現在よりさらに進んでおり、こうした社会インフラのイノベーションによって県民・市民が行政庁舎へ足を運ぶことの意味と必要性が変わっていることだろう。行政機能と手続きの仕組みが大きく変化し、庁舎の窓口やフロアのあり方も現状と大きく様変わりしていくことであろう。』

行政の枠組みの変化

〇 今後の人口減少により、道州制など行政の枠組みの議論が再燃しないとは断定できず、この点も念頭に置かなければならない。

〇 県庁舎と市庁舎が、それぞれ一棟ずつ必要だという常識も過去のものになるかもしれない。

これらを踏まえ、行政庁舎の在り方を以下のように提言している

〇 身の丈に合ったコンパクトな庁舎

・・・・都市の象徴(シンボル)として威容を誇るような建物は必要ない

〇「民間等と連携し、その機能やノウハウを活用

・・・・全てを行政が自前で行う必要はない

いづれにしても、庁舎整備にあっては将来のまちづくりを見据えて、市民が地域に夢を描けるような拠点であって欲しい。

 

【Q1】市を取り巻く環境の変化をどのように考えているのか

【A1】持続可能な都市機能や都市拠点の在り方を検討し対応

 高速道路の延伸が大きな変化としてある。三津小跡に立地した縫製工場も、京都縦貫の全通と大宮ICの開通が進出の大きな理由としてあり、工業団地の問い合わせも一気に増えている。

 大宮ICと三津では、我々には離れている意識だが、企業にとっては関係なく、もっと先を見据えて変化が起きており、十分に進出するメリットがある。外から見ると京丹後市が間違いなく魅力ある地域の一つとして選択肢に入ってきた。更なる延伸や地域全体へのインフラ整備も含めて進めていきたい。

 山陰近畿自動車道の大宮峰山道路やアクセス道路の建設を見据えて持続可能で必要な都市機能や都市拠点の在り方について市として検討を始め、そうした変化にしっかり対応したい。

 

【Q2】将来のまちづくりと庁舎の在り方をどう考えているのか

【A2】広範な考え方の中で検討し、議会とも意見交換したい

 将来、コミュニティの存続が危ぶまれている中で、持続可能な地域づくりを支援するまちづくりを進めている。将来の街の在り方は、人口減少対策の最重要課題であり、そのことによって企業の持続的な経営にも資する。政府においては、総務省の有識者研究会の報告書で、人口減少など2040年ごろを見据えた新しい行政主体として、複数の市町村で構成する圏域の法制化について提言され、地方制度調査会で具体化に向けた議論が進められる。

 今から20年後の本市の在り方、交通インフラの整備状況、AI発達による社会情勢の変化、国の動向や周辺市町村の状況も見ながら、20年後、30年後を見据えて、まちづくりや自治体の在り方、庁舎などを検討していくことは大変重要である。現在、都市計画マスタープランにおける用途地域の指定に向け調査を実施している。また、将来の都市機能や都市拠点の在り方を考えるために、市内の各産業に携わる若い世代や女性により、未来のまちづくりWSを開催し検討している。

 1年半に迫る任期中に、どのような動きがあるのか。どのような整備を進めていくのか。庁舎の在り方はどうか。その地域の持続的なまちづくりとしての庁舎市民局の在り方も含めて、広範な考え方の中で検討していきたい。

 このことを議会でどう捉えるのか。意見交換をさせて頂き、将来に禍根を残さないよう、将来の発展に繋がるような、転機、機会になると期待し、努力していきたい。

 

 

2018/11/01 一般質問   管理者 谷津
≪ 市民が輝き地域が輝くまちへ、市長の政治姿勢を問う     未来へ、4つの提言(市長要望提出) ≫

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