特別会計予算決算

令和元年度国民健康保険事業特別会計-決算審査

【本会議-賛成討論】

 市町村の国保会計は、「年齢構成が高く、医療費水準が高い」、「所得水準が低く、保険料の負担が重い」などの構造的な課題があり、高齢化の進展等に伴う医療費の増加を背景として、平成30年度に財政運営の安定化と事業の広域化を推進するため国民健康保険法が改正された。令和元年度は、「広域自治体である都道府県は財政運営を担い、市町村は引き続き、資格管理、 保険給付、保険料率の決定・賦課、保健事業等を担う。」現在の制度に改正された2年目の決算である。

 国民健康保険事業では、市が支援の中心となり、生活習慣病対策をはじめ、被保険者の自主的な健康増進及び疾病予防に取り組んでいる。被保険者の特性を踏まえた効果的かつ効率的な保健事業の展開を目的としたデータヘルス計画及び特定健康診査等実施計画に基づき、保健事業の実施及び評価を行いながら被保険者の健康増進を図っているところである。

 歳入においては、保険者努力支援分や事業評価分、市町村が行う特定健康診査等負担金など府の特別交付金をはじめ、出産育児一時金繰入金、国保会計支援分繰入金、保険基盤安定繰入金など一般会計からの法定繰入、国保資格喪失後の受診者に対する返納請求とともに他の医療保険との調整を実施するなど、適切な財源確保がなされている。一方、不能欠損については、止むを得ない事情も認められるが、安定した事業運営を行うためには、収納率の向上を図り、財源となる保険税の確保は必須であり、公平で公正な税負担の原則のもと、継続的かつ積極的な債権回収に取り組まれたい。

 歳出においては、令和元年度の保険給付費は、被保険者数の減少(△ 703 人)に伴い、前年度比△ 2 億 2,581 万 9 千円の減少となった 。しかし、一人当たりの医療費は過去最高であった前年度から約 2 千円増加の 380,919 円 となり最高額を更新しており、今後も保険給付費増加の懸念が残る。それでも、医療費に対する理解の啓発と適正化を図る為の後発医薬品差額通知やレセプト点検、退職被保険者等の適正把握による振替など、医療費適正化の取り組みについては大いに評価したい。また、40歳から74歳までを対象にした特定健診・特定保健指導はじめ、がん検診や介護保険の生活機能評価を一体で行う総合検診を無料で実施しており、受診率は京都府全体の受診率よりも高い。人間ドック等の取り組みも含め、生活習慣病の予防・改善や疾病の早期発見、早期治療に寄与するものであり、医療費抑制の観点からも、引き続き健康増進や生活習慣病の予防など市民の健康づくりを積極的な支援に努めて頂きたい。

 

【参考資料】

京都府国民健康保険運営方針について

国保の都道府県単位化の概要

 

 

【決算概要】

歳入:65 億6,886 万8 千円(前年度 67 億739 万7 千円)
歳出:62 億7,902 万1 千円(前年度 64 億4,889 万7 千円)
形式収支額:2 億8,984 万7 千円 黒字(前年度2 億5,850 万円 黒字)
実質収支額:翌年度へ繰越すべき財源はなく、形式収支額と同額
主な歳入:国民健康保険税 12 億6,573 万4 千円(前年度12 億1,342 万9 千円)
     保険給付費等交付金 45 億3,607 万7 千円(同48 億5,880 万6千円)
     繰入金 4 億8,546 万2 千円(同4 億6,273 万7 千円)
主な歳出:保険給付費 44 億5,833 万1 千円(前年度46 億8,415 万円)
     国保事業費納付金 16 億8,747 万3 千円(同15 億3,226 万1 千円)
     保健事業費 6,339 万1 千円(同6,086 万円)
     繰出金 4,127 万3 千円(同8,389 万円)
     =>病院事業会計、直営診療所事業特別会計へ
平均被保険者数:一般被保険者 13,918 人(前年度比620 人減少)
        退職被保険者 23 人(前年度比119 人減少)
費用額:一般被保険者 52 億4,170 万4 千円(前年度比2 億1,402 万6千円減少)
    退職被保険者 707 万3 千円(前年度比3,196 万4 千円減少)
国民健康保険事業基金:年度末基金現在高 536 万3 千円
収入未済額:1 億7,547 万5 千円(前年度比96 万9 千円増加)
収納率:87.6%
不納欠損額:390 万2 千円(前年度比6 千円増加)

決算説明資料

【監査意見】

 収入未済額は、依然として大きな額となっている。収納率は、市税の97.2%に比へ大きく開きがあることから収納率の向上が急務であり、少なくとも現年課税分は市税の収納率と同率程度が望ましい。厳しい社会情勢にあっても、安定した事業運営を行うためには、収納率の向上を図り、財源となる保険税の確保が必須である。
 不納欠損額については、消滅時効をはじめとした法令等に基づく止むを得ないものと認められるが、公平で公正な税負担の原則のもと、継続的かつ積極的に債権回収に取り組まれたい。
 今後も多額の保険給付費が見込まれることから、医療費の抑制につなげるためにも、健康増進や生活習慣病の予防など市民の健康づくりを積極的に支援されたい。

2020/10/01 国民健康保険事業特別会計   tanitsu-admin
   

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