地球温暖化は世界の課題。持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載されたSDGs(持続可能な開発目標)は、国際目標として官民あげて取り組んでいます。目標7「エネルギーをみんなに、クリーンに」では、エネルギーミックスにおける太陽光、水力、風力、バイオマス、地熱などの再生可能エネルギーの拡大と、エネルギー効率の改善などを掲げています。
京都府再生可能エネルギーの導入等促進プランでは、現在の 4000MWh(2019年実績)を100万MWh(2030年目標)にする目標を掲げています。
京丹後市では、2050年までに二酸化炭素排出量の実質ゼロを目指す「ゼロ・カーボンシティ」の実現へ向けて取り組むことを市長が宣言。第2次総合計画においても、再生可能エネルギーの域内活用の促進や持続可能な事業を実施するための 多様な主体とのパートナーシップの形成に取り組むとしています。
このような中、丹後地域では、民間事業者において検討予定の案件も含め4カ所の計画が予定されています。現在、環境アセスメント制度に基づく環境影響評価が実施されているのは、株式会社 市民風力発電(本社:北海道)が計画する(仮称)太鼓山ウインドファームのみで、京都府の太鼓山風力発電所(平成13年11月~令和2年3月)を引き継ぐ形で計画されています。あとの2社は、計画の検討を予定している段階です。今後、環境アセスメントの前段階である配慮書を作成、調整後、本格的な環境影響評価が実施されます。
SNS等ではネガティブな情報が多く、市民の皆さんから不安や懸念の声も頂きます。風力発電事業は、基本的に国が進める再生可能エネルギーの一つであり、多くの法令の制約をクリアして初めて着手され、整備やその後の管理においても法令の制約を受けることになります。議会として事業の可否を議決する案件ではありませんが、議員としては、どの様な施設が出来るのか、どのような影響があるのか、知っておく必要があります。懸念する事案について共有し改善させる。その上で持続可能なまちづくりのため、共生・協調して新たな未来を創造していくことが大切だと考えます。
計画名 | 予定区域 | 事業者名 | 風車概要 | 基数 (基) |
出力 (MW) |
運転 開始 |
|
A | 丹後半島第一 | 宮津市・伊根町 | 前田建設工業(株) | 4.3MW/基 直径136m 高さ180m |
12 | 51.6 | 2027年 7月 |
B | 丹後半島第二 | 京丹後市(丹後町) | 前田建設工業(株) | 4.3MW/基 直径136m 高さ180m |
15 | 64.5 | 2028年 7月 |
C | 磯砂山風力発電事業 |
京丹後市(峰山町・大宮町) |
自然電力(株) | 約4MW/基 | 14 | 58.8 | 2030年頃 |
D | 太鼓山ウインドファーム | 伊根町・京丹後市(弥栄町) | (株)市民風力発電 | 2.0~3.2MW/基 直径103m 高さ162m |
3~4 | 7.49 | 2023年 以降 |
京都府環境影響評価条例のあらまし(京都府)
※京都府では、環境影響評価法に基づく環境アセスメントの他、環境影響評価条例において立案の段階で実施する配慮書手続き及び事後調査報告書の提出を定めています。
〇指定区域等において、土地の形質変更等を行う場合、手続きが必要
〇3000㎥以上の土地の形質変更等を行う場合、手続きが必要
〇3000㎥以上の土地の埋め立て等を行う場合、手続きが必要
〇指定区域等において、土地の形質変更等を行う場合、手続きが必要
〇工事区域外で産業廃棄物を補完する場合、手続きが必要
〇工事区域外で産業廃棄物を補完する場合、手続きが必要
〇特定施設を設置する場合、手続きが必要
〇特定施設を設置する場合、手続きが必要
〇特定施設を設置する場合、手続きが必要