いよいよ、新議会が本格的に始まります
4月の選挙を経て、はじめての定例会です。
市議会については、本年度より定数20名となり、新たに6名の新人議員を迎えます。さらに今回は、私も含め政党の公認・推薦をうけて当選したが過半数を超えました。「超党派で…」とは言うものの政党は「共通の政治上の理想・目的を持つ者」で組織されていることからも、議会での調整には困難が予想されます。今期前半の議会人事では、私は予算決算常任委員長を拝命することになりました。議会運営を円滑に進めるため議会人事は事前に全会派で調整されるのが通例です。しかし、今回は事前の調整と全く違う人事案が上程される事件が起きました。議員間の信頼関係を損う極めて遺憾な経過ですが、議会の議決として真摯に受け止め、職責を全うしたいと思います。
一方、今回の選挙で、三崎市政から中山市政に変わしました。「独善的に政策を進めていた以前の市政」に戻るのか。それとも以前の市長時代の反省を踏まえ、市民や議会の理解を得ながら「一人で決めず職員とも思いを共有して政策を進める市政」に転換するのか。しっかりと見極めたいと思います。
また、政策については、大衆迎合するばかりでもダメ、かといって、国の事業をなんでもかんでも取りに行くのもダメ。長期的な展望を持ちながら、国や府へ働きかけ連携することで財源を確保し、自助・共助・公助を確りと考え、限られた財政の中で優先順位をつけながら政策を進めていく。さらに、新型コロナウィルス感染症の影響による公衆衛生や経済の対策は、喫緊の課題であり、長期的な展望の中で優先的に取り組む必要があると考えています。
6月定例会の一般質問
- 発言者 : 谷津 伸幸
- 発言順位 : 5番
- 日 時 : 6月24日 午後3時頃~
- 議 題 : コロナ禍でのマニフェスト実現と財政運営について
私は、選挙において「コロナに負けない!みんなで乗り切る」。その事を訴えて参りました。全国的に非常事態宣言が出されていた中で、夢や将来ビジョンも大切ですが、その前に喫緊の課題である新型コロナウィルス感染症の影響による公衆衛生や経済の対策に、優先的に取り組み、長期的な展望に繋げていく必要があると考えたからです。とはいえ、京丹後市がなんでもかんでも財政支援できるほど財政が潤沢ではないことは、多くの市民が知っている事実です。個人がやるべきこと、地域や会社などで取り組むべきこと、行政でしかできないこと。自助・共助・公助の判断をしながら、優先順位をつけて取り組む。国・府との連携による財政支援を最大限要請した上で、基金を取り崩す、市債を発行するなど、最大限財政出動するべきだと考えています。当然、その間はマニフェストに描いた夢や将来ビジョンを先送りにすることも英断です。最低限そうした財政規律が必要だと思います。
こうした観点から、6月定例会では、『コロナ禍でのマニフェスト実現と財政運営について』をテーマに一般質問を行います。
- 財政の現状認識
- コロナ禍での財政運営の考え方
- コロナ禍での市長マニフェストの実効性
以上、3つの論点を考えています。
本市の財政状況は、平成29年、30年の災害等の対応もあり厳しい状況にあります。人件費・扶助費や公債費などの義務的経費、道路など公有財産の維持管理・ごみ処分場などの大型建設工事といった投資的経費、止めることのできない特定事業を健全に行うための特別会計や受益者負担を原則とする企業会計への繰出金などの歳出があります。一方の歳入では、使途を制限されない自主財源が約4分の1で残りは国・府や市債に依存する財源です。その依存財源も、交付税の特例措置は終わり合併特例の低減対策基金も令和7年まで。有利な財源としていた合併特例債は令和6年、過疎債は今年度末に期限を迎えます。当然、歳出の抑制は行いつつ財源の確保に全力をあげることは言うまでもありません。第1次中山市政でも前三崎市政でも、その事には十分取り組んできて今があると考えています。
一方、公共施設の使用料等の見直しは、合併来16年を経過してもなお見直されていないばかりか、消費税の相次ぐ増税にも据え置いたことから、実質的に議会承認なく値下げされているだけでなく、市外の方が本来負担すべき費用を市民の税金で負担しているのが現状です。第1次中山市政時代に議会からの指摘を受け「消費税10%の際に見直しを検討する」としたものの、前三崎市政での提案では議会の反対多数で、再度先送りされた経過もある。財政運営を考えれば、今後の受益者負担の在り方についても確りと市民に示す必要があると考えます。
さらに、コロナ禍では、多くの市民が利用する公共施設等については、日常管理のガイドラインの見直しに加え、万一、感染者が発生した場合の行動ガイドラインも策定する必要があります。施設管理をしながら、そうした衛生管理を徹底するには、新たな費用も発生することから、その費用捻出のため指定管理料や施設利用料の見直しが必要です。必要な施設として、指定管理等を行っている以上、このことも避けて通れません。
先に行なわれた臨時会における質疑等では、中山市長の言われる「前市長時代の反省」は、残念ながら感じられませんでした。
市民の付託を受けた市長のマニフェストは一定の評価を得たモノですが、他方で全てのマニフェストを『了』とした訳でも、全ての市民が中山市政を『了』とした訳でもないことは言うまでもありません。非常事態においては、コロナ対策や生活支援と云われれば議会としては反対しにくいモノです。だからこそ、財政規律については確りとした考え方を持ってブレずに実行して欲しいと思います。
市民や議会の理解を得ながら、市長が一人で決めず職員とも思いを共有し進める市政を本気で実現して頂き、市民・議会・市長をはじめとする職員がOneチームとなって、コロナ危機を乗り越えていきたいと願ってやみません。
そうした想いから6月定例会の一般質問では、全ての政策を左右する財政運営の考え方について、中山市長の考えを質したいと思います。
私の一般質問の中継が、CATVやインターネットでご覧頂けます。
是非、ご覧ください。