議案審査等

議会報告WEB版

新春のご挨拶と議会報告

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謹んで、
新春のお慶びを申し上げます

 昨年は、コロナ対応に振り回され、様々な活動が制限された一年でした。感染症の急速な拡大は、ワクチン接種等により、一旦は沈静化しましたが、新たに感染力の強いオミクロン株の出現で予断を許しません。しかしながら、マスク・手指消毒をはじめ感染予防に取り組み経済活動を再開することも望まれています。また、一年を超えて続いた緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置が地域経済に与えた影響は大きく、コロナの影響で傷ついた地域経済の立て直しは、喫緊の課題であり最優先事項でです。さらに、中長期的には、魅力にあふれる京丹後、働きがいのある京丹後市を目指すことで、誰もが京丹後に帰ってきたい、住み続けたいと思えるまちにしていくことが大切です。
 本年、壬寅(みずのえとら)は、厳しい冬を越えて芽吹き始め、新しい成長の礎となる年といわれています。春からは折り返して後期となり、議会構成も一新されます。「誰もが、安心して健やかに、笑顔で暮らし続けられる京丹後」となるよう邁進して参ります。

 皆様にとって、新たな日常が芽吹く年になることをご祈念申し上げ、引き続き、ご支援を賜ります様、宜しくお願い申し上げます。

 さて、近況を以下の通りご報告します。

 

まちづくりの拠点整備の検討が始まった

都市機能構想
コンパクト&ネットワーク

 合併協議では「新庁舎の位置に関しては合併後に検討する」として、現在の峰山庁舎が暫定的な本庁舎として合意されました。以来16年間、本庁舎の位置はおろか、新市建設計画に明記された都市拠点や地域拠点の整備について何ら提起されることなく時が過ぎ、有利な財源である合併特例債の期限が迫る中、当初の庁舎増築棟計画では、「将来的な本庁舎」として位置づけ提案されました。
 何の議論もないまま安易に庁舎を固定化するだけでなく、唯一残された新しいまちづくりの機会を市民から奪うことになります。3月定例会では、都市拠点と地域拠点について議論しないのであれば、増築棟建設は容認できない旨を主張した結果、増築棟建設に関する予算が一旦取下げられ、6月定例会で改めて、都市拠点と地域拠点について議論と合わせて検討されることになりました。

 私は、幾度となくこの問題を取り上げてきましたが、市民の視点で考えるのであれば、今いる場所で誰もが安心して住み続けるために、日々の生活に必要なことが概ね賄えるよう市民局等に整備する。地域拠点から遠い集落においては、自治会などの協力を得て小さな拠点を整備し、コミュニティバス等で地域拠点と繋ぐことができれば、さらに安心です。先ずは生活に身近な地域拠点を整備し、そこへまでの公共交通を確保することが重要です。その上で、都市拠点には、行政の中央的な機能や文化施設を整備することで、商業施設等が集積される。同時に都市拠点は、地域拠点や医療機関と公共交通等で結び、全ての公共交通の結節点として機能させることが重要です。

 市ではこれまで、行財政改革の名の下に、経費を削減し、効率化と集約を繰り返してきました。その結果、顔の見えない市役所となり、市民から遠い存在となっているのではないでしょうか。近年多発する豪雨災害等への対応、少子化・過疎化による地域力の低下などを考えると、このまま全ての行政機能を集中することが、最善とは考えていません。

 これまでは、職員を集約することが当たり前で、市役所が遠くなった分をICTで市民と対面する方法を模索してきました。しかし、コロナ禍でICTの活用が進む中、働き方改革とも相まって、どこでも仕事が出来る環境が整い分散勤務を可能にしました。ただ、短期的には情報弱者への配慮も必要です。また、緊急時には目の前に職員がいるだけで市民は安心を感じるものです。総合的に考えれば、地域拠点に行政職員を分散配置することで拠点施設が維持できるだけでなく、周辺の雇用を生み、地域の賑わいに繋がります。逆転の発想で、市民と職員をICTで繋ぐのではなく、職員同士が繋がり、職員が市民に寄り添う組織風土をつくるべきではないでしょうか。

 

 

丹後地域における民間の大型風力発電事業について

風力発電計画位置図.jpg

 

京丹後市内に予定されている民間の大型風力発電所の建設事業について、9月定例会、12月定例会と2回の請願が提出されました。この件は、SNS等では、ネガティブな情報も多く、市民の皆さんから不安や懸念の声も頂いています。
 一方、風力発電事業は、基本的に国が進める再生可能エネルギーの一つであり、多くの法令の制約をクリアして初めて着手されます。また、整備の過程や整備後の管理においても法令の制約を受けることになります。ただ、議会として民間の事業に対する可否を議決することはできません。このようなことから、議会が請願に直接応えることはできません。環境アセスに入る前の現段階で出来るのは、市民の不安に寄り添うことだけです。
 ただ、議員として、どの様な施設が出来るのか、どのような影響があるのか、知っておく必要はあります。懸念する事案について共有し改善させる。その上で持続可能なまちづくりのため、共生・協調して新たな未来を創造していくことが大切だと考えます。
 議会に今できることをする。具体的には、関係地区へ出向いて、住民が懸念する事象について、過去の経験を下に話を聞かせていただくこと。地域の生態系について知見を持つ専門家等の意見を伺うなど、委員会で提案しました。12月10日に配慮書が公表されたことで、事業者も地元住民等から意見を聞く機会を設けることになっています。同様のことになるかもしれませんが、できるだけバイアスの掛からない状況で、議会として冷静にご意見を聞くことが出来ればと考えています。
 今後、状況が進展する度に、市民の皆さんや事業者からご意見を伺い、議会として出来ることについては取り組んで参ります。

 

 

市政運営に関する要望書を提出、市長と意見交換

【要望事項】

 1.地域経済立て直し優先の政策と必要な財源確保

 2.災害に強い持続可能なまちづくりの実現

 3.未来を展望した子育て支援

 4.「生きる力」を育む、教育環境の充実

 5.助かる命を助けられる医療ネットワークの構築

 6.厳しい状況を乗り切るための経営支援の充実

 7.アフターコロナを見据えた観光地域づくり

 8.ブランディング戦略による高付加価値化と市民所得の向上

 9.地産地消型エネルギーの推進

10.庁舎施設の複合化並びに合同庁舎化の検討

 

以上、要旨はこちらへ。

 

 

財政運営の在り方について

 12月定例会で、財政運営について一般質問をおこないました。課題として取り上げたのは、市長がマニフェストに掲げているふるさと納税と一次産品の付加価値を高める食品加工施設です。ふるさと納税は、令和3年度10億円、4年度20億円、5年度30億の目標を掲げ、市の歳入確保にとって大きく期待が寄せられています。一方の食品加工施設は、本市の豊かな農産物や海産物は、そのまま出荷されることが多く、規格に合わないと価値が下がります。加工することで、通販やふるさと納税の返礼品として付加価値を上げることが出来きます。
 良いこと尽くめのようですが、課題が無いわけではありません。
 

1.ふるさと納税の運用のあり方について

 京丹後市の予算規模は約350億円、ふるさと納税は令和2年度6億を令和5年度30億へ増やす公約を市長は掲げています。ふるさと納税は、「ふるさと応援寄付金」として一般会計に入る一方で、令和2年度は返礼品として約45%、事務費約5%が必要となります。ほかにも返礼品の商品開発を促す政策に係る経費と関連する補助金なども考えられます。
 しかし、ふるさと納税は、「寄付金」です。さらに、返礼品を目的とする方も多いことを考えると、激しい返礼品競争の中で、毎年同様の売上かあると限りません。返礼品は、ふるさと納税に比例しますが、事務費は固定です。不確定要素の大きい寄付金を当てにした予算編成は、市の財政規模を見誤るリスクもあります。ふるさと納税に関連した収支の見える化は必要です。
 

2.投資的事業のあり方について

 京丹後市では、主に缶詰を主力とする食品加工支援センターの整備に約1億5000万円を投じる計画があります。
 農家や水産事業者の後継者不足等の問題から、収益向上のため全国的に6次化に取り組まれてきました。現在、食品加工施設を整備するにはHACCP基準をクリアする必要があることから、小規模な事業者では施設整備は困難です。京丹後市においても、農産物や海産物など1次産品の加工が課題としてあります。
 しかし、この計画(案)の問題は、民間の食品加工工場と何ら変わらない事業を行うにも関わらず、市が100%施設整備を行い指定管理施設とすることにあります。施設運営は、地場産業振興センターが受託し、センターから民間事業者が加工を受託することになっています。運営経費は、加工賃で捻出する計画で、生産者からの試作品のほか、量産も引き受けるとしています。生産者から材料とレシピを受け取り、加工賃で受託。缶詰に加工し後、商品の販売は生産者が行うことになります。加工を受託する民間事業者は、設備投資の負担なく事業を開始でき、商品在庫のリスクもない。指定管理施設である以上、設備更新は再び税で賄うことになります。

 他にも、自然あふれるビジネスセンターは、テレワーク環境を有する施設・事業者や関連機関が一体となって、多様なニーズに対応したテレワーク・ワーケーションプログラムを開発して、都市部からの新たな人の流れをつくる「京丹後型ワークスタイル」の構築を目指すというものです。令和3年9月から令和8年3月末までのコディネート委託料として約6790万円を予定しています。
 ただ、このセンターの構想を提案した推進戦略策定検討会のメンバーが、コーディネーターを受託しています。建物でいえば、基本設計した業者が、建築を請け負うようなもの。市は「問題ない」としていますが、その選定の在り方を市民がどう判断するは別です。「李下に冠を正さず」とのことわざがあるように、疑念を招くようなこと選定に問題があります。

 市内産業に必要なものであっても、事業の提案に至るまでの過程や事業者の選定について疑義があれば賛成できないこともあります。また、市と民間事業者のリスク分担の考えは重要です。特に受益者負担の原則は忘れてはならないことです。どこに公益性があるのか。それが妥当かどうか説明責任が問われます。

 

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2022/01/01 議会報告WEB版   谷津 伸幸

当初予算の委員会否決を一転、本会議において僅差で可決!?

庁舎再配置事業で議論紛糾!

 平成30年3月定例会は、2月26日から3月29日までの31日間の会期として開催され、平成30年度の当初予算が僅差で可決されました。

 昨年秋の台風被害の復旧を優先して取り組む事業はじめ、各地域集会施設整備費補助金、移住定住対策、医療・介護人材確保のための奨学金、通学路や歩道の安全確保のための改良工事、小学校の空調化事業など、市民生活にとって重要な事業が当初予算には盛り込まれていますが、庁舎再配置事業を争点として議会が紛糾しました。

 

※掲載記事中に、事実と異なる部分や批判めいた表現がありましたので訂正しています。

また、関係各位におかれましては、配慮が足らず多大なご迷惑をおかけしたことを、心よりお詫び申し上げます。

 

 予算委員会では、当初予算に対する修正案が提出され否決、原案も否決されました。執行機関では予算委員会での議決を受けて暫定予算を準備する騒動になりました。「当初予算の否決」それによる市民生活への影響は計り知れません。実際には、市長が暫定予算を組むことで、市民への影響は最小限にとどめられますが、当初予算の否決は市長不信任を意味することから、政策的な事業は抑制的になると思います。
 賛成、反対のいづれにしても、議員ならば、意見交換などで問題とする論拠を示して、本会議で議論を尽く必要があると思います。

 

 会期冒頭の審査では、修正箇所では大した論点が出ていなかったように感じていましたが、代表質問と一般質問を終え、一転して、庁舎再配置事業を論点として、一部の議員から修正案が提案されました。

[修正部分 原案の趣旨]

 前市長が進めてきた増築棟建設を中止し、今ある既存施設を活用することで歳出抑制を図り、財源を市民サービスに回す。新庁舎建設については、既存施設の耐用年数がある間に議論するとして、以下の改修に関する基本設計・実施設計などの予算が提案された。

①耐震に問題があり使用していない網野庁舎本館を廃止。

②旧五箇小学校を公文書の保管所として整備。

③福祉センターにある本庁機能を丹波小学校へ移転、福祉の拠点として整備。

④峰山庁舎、大宮庁舎の空調等の改修。

⑤福祉センターの耐震・雨漏り・空調等を改修し、網野庁舎にある本庁機能を集約。

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 会議の中では、庁舎再配置問題の本質的な論点整理が十分ではなかったので、以下に補足します。

 庁舎再配置問題の本質は、峰山の皆さんが「増築棟の建設中止」を事後承諾だと感じるのと同じように、網野の皆さんにとっては「網野庁舎の本庁機能移転」について十分な説明が無かったと感じています。そうした背景から、網野町区長会から「要望書」が議会へ提出がありました。

 しかし、議会が、審査中の予算に関連する「要望書」の内容について審査することはできません。これを先に審査してしまうと、議会としての権能が阻害され、議会制民主主義が破綻してしまいます。

 但し、議会として議論できない訳ではなく、要望書も踏まえ「庁舎の在り方」については、議長に提案すれば幾らでもできたと私は思っています。

 本庁機能の集約化については、いま本庁機能ある地域にすれば、企業が撤退するのと同じくらい経済的なインパクトがあります。前市長が進めてきた増築棟建設は、そのことが市民を交えて十分に議論されないまま、効率化の視点から進められてきました。一旦、新庁舎を建設すると最低でも65年は庁舎が固定されてしまいます。今回の庁舎再配置は、そうした十分とは言えなかった市民や議会での議論をするための時間を設けるためにも、今使える施設を使うという提案です。

 

 庁舎は、1か所に集約する方が業務効率の向上を図れるというのは事実かもしれませんが、そのことが市民サービスの向上や市域の均衡ある振興に繋がるかどうかは別の問題です。将来的な人口動態や住民負担なども十分に考慮して、ある程度、市民の合意も得ながら方針を決める必要があります。

 

 「当初予算の否決をダメだ」とは言いませんが、その事の重大さは十分に自覚して行動しなければなりません。とはいえ、予算を全面的に賛成できない事案もあります。その場合「ここだけは認められない」という部分を明記して、修正案を提案します。

 

[修正案の趣旨]

 将来のまちづくりの最も重要な根幹である庁舎整備については、将来ビジョンや財政負坦、市民の将来負担を明確に示し、市民や議会の意見を十分に聞きながら進めるべきである。今回の庁舎再配置の予算については、以下の視点が欠けており、一度立ち止まって考えるべきである。

①市長の将来ビジョンが示されていないこと

②市民の声、議会の議論が軽視されていること

③今回の予算と増築棟の予算が整理できていないこと

④将来のことも考え市民の負担はどうなるのか

⑤丹波小学校の利活用に疑問があること

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今回、修正案は否決されましたが、修正案に賛成する保守系議員が原案の採決でとるべき対応は通常2つです。

 1つは、修正部分よりも、それ以外の部分が重要である場合、常識的には原案について賛成となります。

 もう一つは、その部分がどうしても認められない場合、原案の採決に参加しない、いわゆる退席の行動を取ることもあります。

 今回、第3の選択として、原案についても反対の意思表示をされました。それは修正部分がそれ以外の部分よりも重要であることを意味します。

 また、議決の前には、議員個々の意見を述べ議論することのできる意見交換を経て、その後、反対または賛成の賛同を求める討論を行います。議員は、本会議の意見交換で十分に議論を尽くす必要があります。特に原案に反対する場合には、意見交換などで反対理由を述べ、課題を明らかにするなど説明責任を果たさなければなりません。

 議会が可決した当初予算であっても、特に留意して欲しい事項については付帯決議をつけ、明文化することで、市長に対して疑義の残る事業を監視することができます。

こうした経過も踏まえ、以下の付帯決議を提案させて頂きました。

 

[付帯決議の趣旨]

 自主財源に課題がある本市にとって、積極的な財源確保は必要不可欠である。一方で、集約化により地域から本庁機能がなくなることで、市民が将来の地域づくりに、不安を覚えることも理解できるところである。

 将来の本庁舎の在り方については市民生活への影響も大きく、魅力あるまちづくりの視点での議論が必要である。議会の意見を踏まえ、事業執行については慎重を期すようここに求める。

①基本設計が完了した段階で、議会へ報告すること

②福祉センター老朽化等、庁舎整備にかかる長期財政見通しを示すこと

③庁舎再配置事業について、市民への説明責任を果たすこと

④庁舎再配置による関係地域への影響については十分配慮すること

⑤将来のまちづくり拠点の在り方について、市と議会で協議の場を設けること

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 残念ながら、この付帯決議にも反対されました。

反対の趣旨は、市として当然すべきものであり付帯決議に値しないというものです。付帯決議に示した5項目は、修正案に賛同した議員をはじめ多くの議員が議論の中で述べたものです。

 3月定例会では、様々なことが起こりましたが、本会議や委員会など公の場で十分な議論ができるよう心機一転、議会改革に取り組む必要性を改めて感じています。

 4月からは、所属会派の丹政会代表の任を請け、議員の資質向上に努めるよう志を同じくする仲間と研鑽を重ね参ります。

引き続き、ご指導ご鞭撻を賜ります様、よろしくお願いいたします。

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2018/03/30 議会報告WEB版   谷津 伸幸

1期目を振り返って(産業・雇用)

  1. 持続可能な地域経済発展のために
     市内各地域において、市民やボランティアにより、祭り等の行事や消防団等の防災をはじめとした社会貢献活動が行われています。地域の企業・商店は、そうした地域の人材の雇用の受け皿です。小規模企業の経営基盤を安定させるため、地域に貢献する地元企業から積極的に公共調達を行う制度や物品及び役務入札の最低制限価格制度の導入を提案しました。
    ≪成果≫
    過去、三度にわたり同様の一般質問をしてきました。
    「法律により最低制限価格の設定は難しく課題もあるが検討したい。」との答弁を引き出すことが出来ました。

    ※    小規模企業振興基本法の制定により、京丹後市商工業総合振興条例との関係法令と合わせて、「市内企業の経営安定から成長支援へ」というテーマで引き続き取り組みます。
     
  2. 市内企業の経営安定から成長支援へ
     商工業総合振興条例は、企業が互いに連携補完し地域経済と雇用を担うよう求めており、行政であっても同様です。公共発注は、地域経済に大きく影響する要素の一つであるにも関わらず、現在の入札制度では、企業の成長発展や雇用維持、人材育成に必要な利益が確保できない状況にあります。市場原理だけに委ねた結果が今の市内の経済情勢に繋がっているのではないか。
     マクロ経済的な視点において、行政による公共発注により、投資や雇用が生まれ、地域経済に循環している。これが機能することで、市内企業の経営も安定し、一定の雇用と経済安定が図られることになります。公共発注は費用対効果だけでなく、マクロ的視点で経済の再分配としての考えが必要であることを提案しました。
    ≪成果≫
    「最低制限価格導入は府でも工事以外にも拡大しつつある。役務も否定せずに検討していきたい。」との答弁を引き出すことが出来ました。

    ※    民・民の取引であれば、採択する側に裁量の余地がありますが、官・民の取引では価格のみが重要視されダンピングが止まらず官製不況を引き起こす恐れがあります。公共事業は経済の再分配の側面もあることから、出来る限り市内発注を推進し、最低制限価格等のダンピング防止策を講じ、公共事業により市内企業が成長過程に移行できるように支援する必要があります。引き続き取り組みたいテーマです。
     
  3. 農業の価値創造によるまちづくり
     農道や水路など農業基盤の整備は、他の産業と同様に公共事業として整備しなければ、農村経営が難しい状況にあります。また、農作物を市場へ出荷する生産者から、農家自らが再生産可能な価格を設定して、マーケティングしながら販売にも責任を持つような農業経営者へと転換が必要です。農業を雇用が生まれる産業するために、農業の新たな価値創造やTPPを契機に世界へ挑戦する農業者への支援を提案しました。
    ≪成果≫
    平成28年3月定例会での一般質問です。
    「集落営農が地域の活性化につながる。農家が取り組める環境をつくり支援していきたい。」との答弁ですが、回答は不十分なものと考えています。

    ※    農業をはじめ「食」をキーワードに、既存の政策を再構築することで、新しいまちづくりの展開が期待できます。引き続き取り組みたいテーマです。
     
  4. 「健幸」長寿の田舎ぐらし
     少子高齢化により多くの学校が廃校となり、跡地の利活用は大きな課題となっています。そうした学校跡地をサービス付高齢者住宅と地域サロンとして整備することで、若者の雇用創出と、高齢者の生きがいづくりによる介護予防を目的とした地域の交流拠点として廃校舎を活用することを提案しました。
    ※    この事案については、地元の介護福祉関係の法人からの聞き取りを基にしたもので、経営主体は民間事業者が行うものです。行政資産である学校跡地を活用することで地域拠点を整備し、単なる高齢者の移住ではなく、コンパクトシティの要素を取り入れつつ、若者の雇用創出と介護人材の育成を図り、過疎地域のコミュニティ再生を提案したものです。
    ≪成果≫
    「提案は非常に魅力的であり、高齢者の方が住んで活動する拠点になると素晴らしい。具体的な話があればバックアップしていきたい。」との答弁を引き出すことが出来ました。

    ※    引き続き取り組みたいテーマです。

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2017/04/29 議会報告WEB版   谷津 伸幸

1期目を振り返って(消防・防災)

  1. 消防団の出動と補償について
     消防団員の多くは、町外に勤務しており恒常的に自家用車で出動しています。水害などの災害時には自家用トラックで対応することもあります。しかし、公務中の自家用車による事故や毀損には補償がありません。他市では、団員確保の観点から消防団の充実強化や補償などに手厚い制度があります。最低限、団員の経済的負担を軽減する観点から自家用車の公務使用に関する損害補償が必要だということで提案しました。
    ≪成果≫
    自家用車の公務使用の取り扱い規程など検討中

    ※    現団員としての経験から、消防団の重要性を認識しています。団員確保が難しい現状を改善するには、団員として誇りが持てること、活動に見合う補償がされることは、最低限求められています。引き続き取り組みたいテーマです。
     
  2. 網野町市街地の浸水対策について
     網野市街地は、古くから浸水被害が多く地域です。大きく内ヶ森と小栓川の排水区に分けて整備が進められています。近年のゲリラ豪雨被害は、小栓川に合流する松原雨水幹線から溢れた雨水が、より低地の市街地へ集まり、他の水路も含め相当な範囲の雨水が一気に集まるうえ、勾配のない小栓川では排水が間に合わないことが大きな要因です。雨水の流出抑制効果が期待できる雨水貯留施設など総合的な浸水対策について提案しました。
    ≪参考≫
    ※    京都府:福田川広域河川改修事業(昭和53年度~平成47年度)

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2017/04/29 議会報告WEB版   谷津 伸幸

1期目を振り返って(教育・福祉)

 

  1.  軽度・中度の難聴のある子どもへの支援
     重度の難聴者には、公的支援はあっても、軽・中度の難聴者に対する支援はありませんでした。補聴器の購入・維持には大きな負担があります。
     子どもの成長にとって「聞こえ」は、言語の習得及びコミュニケーション力などに深刻な影響を与えます。軽・中度の難聴児に対して、補聴器の購入・維持を支援することで子どもの健全な成長を助けるための制度を提案しました。
    ≪成果≫
    京丹後市難聴児補聴器購入費助成事業実施要綱(平成26年7月29日施行)

     
  2. 特別支援学校への通学支援
     難聴児童は多くの場合、保護者が舞鶴聾学校まで送迎しています。心労も大きく学校を休ませることもあります。付き添いの有償ボランティアや保護者、聴言センター含め、沿線の自治体や高校にも呼び掛けて、市民みんなで支える仕組みづくりについて提案しました。
    ≪成果≫
    平成27年度 健康長寿福祉部 方針
    舞鶴聾学校等へ自力で通学のできない児童の就学機会の確保と通学支援制度を検討

     
  3. 質の高い教育・保育を実現するまちづくり
     保育所は親の就労支援、幼稚園は子どもの就学前教育という位置づけがありますが、親の就労状況の変化から、保育を必要とする家庭は多く、保育料等の格差から保育所が選ばれています。本来は違う制度であるべき保育所と幼稚園が同じ施設の中で一体的に扱われている実態があります。子どもの教育と保育の在り方を考えた場合、就学前から中学卒業までの小中一貫教育の観点から、5歳児は幼稚園として必要な保育を補う一元的な仕組みを提案しました。
    ≪成果≫
    過去、三度にわたり同様の一般質問をしてきました。
    「本年度、再編計画が終了するので今後、一元化についても検討したい。」との答弁を引き出すことが出来ました。

    ※    幼稚園も保育所も同様のサービスが受けられますが、既存制度により区別しているものです。本来は、子どもの成長段階に応じて必要な教育と保育が受けられる環境が望ましく、一つの施設で同じサービスが2つの制度で運用されている状況は、市民にとって不自然な状態です。また、就労したいけど預けられない。預けられないから就労できないという制度にも問題があります。引き続き取り組みたいテーマです。
     
  4. コミュニケーションできる生きた英語教育を
     農業、製造業、観光業など市内の産業は、市場を世界へ向けており、政策的に生きた英語力を伸ばす必要があります。外国人や英語の堪能な方を有償ボランティアで、放課後児童クラブなど学校の内外で活用することを提案しました。
    ≪成果≫
    平成27年3月定例会でおこなった一般質問です。
    「非常に重要なことであり、教育への予算的な支援は元より、色々なことを考ていかなければならない。」との答弁を引き出すことが出来ました。

    ※    米軍レーダー配備により市内に多くの米軍属の方が住んでいます。日常的に接する機会も増え、英語でのコミュニケーション能力を高めることは、グローバル化の中で益々重要となっています。再編交付金等を活用することで教育予算の拡充ができます。教育関連については、引き続き取り組みたいテーマです。

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2017/04/28 議会報告WEB版   谷津 伸幸
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